2010年10月4日月曜日

自己分析の無意味 1

学生が就職活動をする際、

まずアドバイスをされることとして自己分析があります。


自己分析をすることは自分を知ること。

そのように教えられ、自己分析のやり方を詳しく学びます。


しかし、われわれ面接官がその自己分析について

疑問を持っている部分についてはあまり語られていません。


自己分析をする学生を見ていると1つ疑問が沸いてきます。

その疑問とは、自己分析をした学生はそれをすることで

「本当の自分」

を見つけ、他の学生にない自分オリジナルであるかのように

伝えてくることです。



自己PRでは、その自己分析を使って作成します。

皆、自分ではがんばって作った自己分析の結果を

その自己PRに当てはめてきます。


ここで1つだけ必ず認識して欲しいことがあります。

それは、

「自分ががんばって作った自己PRは、結局は面接官がよく聞く内容である」

という事実です。


就職活動を初めて行なう学生は、

自己分析をすることも初めてだと思います。

だから何をするにも新鮮です。

自分を見つめなおす、という作業そのものが新鮮であり、

それを基に自己PRを作るのも新鮮です。


ですから、そんな新鮮な作業の中で出来た自己PRは

とてもオリジナリティ溢れるものだと

「勘違い」します。


残念ながらあなたが作った自己PRは

面接官が、何百回、何千回と見てきた自己PRと大差はありません。


そもそも、日本の学生がそれまでの人生で経験してきたものというのは、

日本中の学生でそんなに差はつきません。

もしあなたが甲子園で優勝した、とか小学生のときに映画デビューして

カンヌの映画祭で上映された、というのなら話は別です。


しかしそうでないのなら、

いくらあなたががんばって自己分析をしたところで

出来上がる自己PRは

「良く見かける自己PR」

がまた世の中に1つできあがっただけのことなのです。


私は仕事柄自己分析や自己PRについて書かれている書籍や

サイトをよく見ますが、なぜかこのことが全く書かれていません。


こんなことは面接官が毎年毎年感じているのに、

どこにも書かれていないのです。


本当に学生に採用される自己PRを作って欲しいと願うのであれば、

まず大前提としてこの事実を伝えなければいけないのです。

この大前提が最初にあって初めて

「自己分析とは、」

という話がスタートするのです。


どの本やネットのサイトを見ても、

このことがないので今回はまずこの大前提をお伝えしました。

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